Japanese | |
---|---|
Title | 麻酔薬と心筋代謝 |
Subtitle | 総説 |
Authors | 熊沢光生, 肥川義雄, 池園悦太郎 |
Authors(kana) | |
Organization | 東京医科歯科大学医学部麻酔学教室 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 1 |
Number | 1 |
Page | 107-118 |
Year/Month | 1980/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御研究会 |
Abstract | I. はじめに 「これは心臓が悪い患者ですから, halothane麻酔は好ましくないと思いますが」などと注釈をつけて麻酔を申し込まれることがある. この“心臓が悪い=halothaneは禁忌”という等式は, halothane=hepatitisに似て, 一般の医師に表面的に覚えこまれている面がある. Halothaneには心臓収縮力抑制作用(negative inotropic effect)があり, 心臓の予備能力の少ない患者への使用には確かに危険性を伴うことがある場合が多い. 反面halothaneには, 心臓のエネルギー需要量を低下させる作用があり, 適応を誤らなければ心疾患患者においても好ましい使い方ができる麻酔薬でもある. われわれ麻酔医は, 日常臨床の場で心臓についての生理, 病理, 薬理などの基礎的な知識と, それに基づいた迅速な対応が要求されることが多い. もっとも典型的な例では, 多様な心臓の病態を呈する心臓外科手術の麻酔の場合, あるいは最近心筋硬塞を起こした患者に手術の必要があると判断された場合であろう. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |