Japanese
Title心筋代謝のheterogeneity-虚血に対する心内膜層と心外膜層の代謝反応-
Subtitle総説
Authors安孫子保, 酒井兼司, 指田裕子
Authors(kana)
Organization旭川医科大学薬理学教室
Journal循環制御
Volume1
Number1
Page129-137
Year/Month1980/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstractはじめに 心筋は多量のエネルギーを消費する臓器であるから, ATPを多量に生産しなければならない. したがって心筋はATP生産の効率の高い好気的な代謝を行っており, そのため心筋細胞の中にはたくさんのミトコンドリアがある. 一方, エネルギー消費の小さい腸管にはミトコンドリアが少ない. そのかわり腸管は心筋にくらべると酸素低下に強い. 摘出家兎腸管は栄養液につけて冷蔵庫に入れて2〜3日保存しても, 冷蔵庫から取り出して暖めると再び動き出す. しかし摘出家兎心臓は2〜3日の冷蔵保存後に再び動き出すことはほとんどない. このように生体内のすべての臓器はその機能を発揮するために必要なだけのATPを生産できるようにつくられており, このことが生体内において臓器のおかれている環境ともよく適合している. それだからこそ, 現存する生物は長い進化の歴史の中で生き残ってきたのである. このような生存の原理は同じ臓器の中でも部位によってそれぞれ適用されていると考えられる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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