Japanese
TitleI. 人工血液研究の過去と未来
Subtitle特集/誌上シンポジウム PFC乳剤をめぐって
Authors光野孝雄*, 大柳治正**
Authors(kana)
Organization*国立神戸病院, **神戸大学医学部第一外科
Journal循環制御
Volume3
Number1
Page4-7
Year/Month1982/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstractはじめに 血液は多様の物質を含んでおり, その機能も複雑である. この複雑な機能の一部を代用するものとして電解質輸液, 栄養輸液, 血漿増量剤などがあるが, これらは酸素運搬能がないので, 大量出血に際しての救命効果には自ら限界がある. 人工血液は, 血液が果たしている機能のうち生命維持にもっとも重要な酸素運搬能を有している人工的血液代替液につけられた輸液剤のことである. したがって, 人工血液は人工赤血球液とも呼ばれている. そこで人工血液は, 酸素を十分末梢組織に運搬して末梢組織はこれを利用し, そこで発生した炭酸ガスを運び去る作用を有し, しかも血液同様に大量注射しても副作用がなく, また血液ガス運搬の役割を果たしたあとはできるだけ早く排泄され, 長期間体内に残るものでないものでなければならない. 人工血液研究の歴史 1. ヘモグロビン(Hb)あるいはその類似物質の合成 いわゆる人工血液の研究は1946年Burkら1)にはじまる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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