Japanese
Title開心術後低心拍出量症候群(LOS)
Subtitle総説
Authors吉竹毅, 古瀬彰, 松本博志, 浅野献一
Authors(kana)
Organization東京大学医学部胸部外科
Journal循環制御
Volume3
Number1
Page157-164
Year/Month1982/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract開心術後低心拍出量症候群(LOS)は開心術後の合併症としてもっとも頻度の多いもので, その予後は必ずしもよくなく, 死亡原因の第1位にあげられている. 発生機序は多因子により, その発生予防のため, 現在なお努力が重ねられている. とくに, 開心術中の心筋保護に重点がおかれ, 予防法の改善が行われている. 発生後の治療法は強心昇圧剤, 血管拡張剤などによる心筋収縮力の増強, 末梢循環改善の方法が主であるが, 最近, IABP法など機械的循環補助が併せ用いられ, 効果をあげている. 開心術後のLOSについて, 現在までの概況を諸家の報告を参考として述べてみたいと考える. はじめに 低心拍出量症候群〔Low(cardiac)output syndrome:LOS〕は開心術後における心拍出量急性減少の状態であり, 広義には心原性ショックの病態を示す. 開心術後の合併症としてもっとも発生頻度が大で, その予後も必ずしもよくないことから, 当然, それに対する発生病理の解明および対策が講じられることは当然であり, 現在においても, 発生主因と考えられる開心術中の諸操作に伴う心筋障害発生予防のための心筋保護法, 発生後の対策などの諸問題について多くの検討が重ねられている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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