Japanese
Title人工心臓の研究と臨床の現況
Subtitle総説
Authors高野久輝
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター研究所人工臓器部
Journal循環制御
Volume3
Number1
Page196-208
Year/Month1982/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
AbstractI. 緒言 急性心筋梗塞や心臓手術に続発する急性重症心不全や心原性ショックの治療成績は, 薬物療法の進歩に加えて, 近年大動脈内バルーンパンピング(IABP)や静-動脈バイパス(VAB)等の補助循環法を適用することにより向上してきた. しかし, これら補助循環法が補助しうる心機能の幅や, 使用しうる期間には自ずから限界があり, 依然として救命しうる期間には自ずから限界があり, 依然として救命しえない症例の多いことを痛感している. 一方, 心筋症や進行した冠動脈疾患等心筋自体に不可逆性損傷のある慢性重症心不全は, 現時点では内科的, 外科的に効果的な治療法のないのが現状である. このような重篤な循環不全患者に対し, 心臓ポンプ機能を補助または代行する人工心臓を適用することは, 起死回生的効果を発揮すると考えられる. この自然心臓の機能を代行する人工心臓という概念は, 1957年にSalisbury1)が導入したもので, 1958年Kolff and Akutsu2)がイヌに塩化ビニール製の完全人工心臓を置換移植したのが研究の端緒である.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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