Abstract | 『循環制御研究会』は, 名古屋で青地教授が主催されました第27回日本麻酔学会総会時の第1回研究会を契機として, 徳島大学の斎藤隆雄教授が中心となって発足した会であります. 昨年は佐藤教授が会長の第28回総会と関連して松江市で開催され, 川崎医大の高折教授にお世話をいただいたわけであります. 今回の第3回研究会は第29回の日本麻酔学会総会会長の藤田達士教授に格別のご配慮をいただき, 今日のこの会の運びとなりました. 今回のテーマは『血流の制御』といたしました. 血流の問題は血圧と違い, 測定上でも種々問題があり, とくに臨床ではより直接的な定量的情報はえられないというのが現状であります. 前世紀末から今世紀初頭にかけ, Otto Frankらのドイツ学派が中心となって行った脈動血圧波形の変形の追究による血流の研究が, まず, 臨床ではより直接的な血流研究の端緒ではないかと考えます. この時期よりすでに一世紀近くを過ぎたわけですけれども, 血流の問題は未だに厚いヴェールに覆われ, 必ずしも身近なものとして取り扱えないわけで, 血流に関する種々の問題は山積しているわけであります. |