| Abstract | 「はじめに」本邦において, 現在市販されている吸入麻酔薬の体循環に与える影響については, すでに循環制御に報告した1). 今回は, 現在本邦において市販されている静脈内麻酔薬の体循環に与える影響を心臓を中心に述べる. 現在市販されている静脈内麻酔薬はbarbiturate, ketaral, althesineである. それ以外にNLA麻酔として用いるfentanyl, droperidol, また, しばしば麻酔を目的に使われる鎮痛, 鎮静薬としてmorphine, pentazocine, diazepamも静脈内麻酔薬として取りあげた. 「1. Barbiturate」Barbiturateは化学構造の相違により超短時間作用を示すものから長時間作用を示すものまである. 静脈内麻酔薬として用いられているのは超短時間作用性のthiamylar, thiopentalであり, 動物実験では短時間作用性のpentobarbitalが時に用いられる. これらは, いずれも循環系への質的差異はないものと考えられるためbarbiturateとして一括して取り扱う. Barbiturateを静脈内に投与すると投与直後より注入速度, 注入量に応じた動脈圧の低下がみられる. |
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