Japanese
Titleカリクレイン-キニン系-とくにブラジキニンの炎症における役割について-
Subtitle講座
Authors内田泰弘*
Authors(kana)
Organization*北里大学医学部薬理学教室
Journal循環制御
Volume4
Number1
Page141-148
Year/Month1983/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract「はじめに」カリクレインの研究はFrey(1926)1)の尿中からの血圧降下物質の発見に始まり, 1930年にはKraut, Frey, Werleら2)がこれと同種のものが膵臓に多く含まれていることを見い出した. この活性物質を膵のギリシア名“カリクレアスkallikreas”にちなんで“カリクレインkallikrein”と命名した. 彼らはカリクレイン自身が直接血圧を下げる作用を有するものと考えていた. 更に研究を進めた結果, カリクレインは酵素として血清タンパク質に作用し, 遊離される物質の“カリジンkallidin”が血圧を下げる作用を持っていることが明らかになった3). 今日までに厖大なカリクレインに関する研究報告はあるが, カリクレインには血漿カリクレインおよび膵臓, 唾液腺などの腺性カリクレインの2種が存在する. 一方, 1949年にRocha e Silvaら4)はグロブリン画分(30〜45%の硫安画分)と蛇毒を反応させるとモルモットの摘出回腸臓器をゆっくりと収縮させる物質の“ブラジキニンbradykinin”を発見した.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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