Japanese
Title術中血圧管理の妥当性
Subtitle巻頭言
Authors田中亮*
Authors(kana)
Organization*北里大学医学部麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume4
Number2
Page173-174
Year/Month1983/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract血管拡張薬が心不全・循環不全の治療面に新しい局面を展開させたが, 麻酔科領域でも心臓の減負荷を目的として血管拡張薬が広く用いられるようになり喜ばしいことである. 一方, 血管拡張薬は低血圧麻酔に必要な降圧薬として役割を果たしていることも見逃せない. 血管拡張薬が麻酔中の血圧を調節する作用は明瞭で, 確実であるが, その適応に関する妥当性は果たして十分検討されたであろうか. 卑近な例をあげて問題点を指摘したい. 麻酔導入後の気管内挿管時に経験する血圧上昇の対策として血管拡張薬を投与する試みがある. このような事態は血管拡張薬投与の適応であろうか. 血管拡張薬投与による血圧下降は圧受容体反射, 内分泌系の反射をもたらすが, これは望ましい反応であろうか. 十分な前投薬, 局麻下で静脈路を確保, topical spray, さらに, 円滑な導入後, 適度の麻酔深度で挿管すれば循環系が安定することは, すでに明らかであり, 日頃虚血性心疾患例で実施している手順である.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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