Japanese | |
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Title | 空気塞栓 |
Subtitle | 総説 |
Authors | 榊原欣作*, 高橋英世*, 小林繁夫* |
Authors(kana) | |
Organization | *名古屋大学医学部附属病院高気圧治療部 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 4 |
Number | 2 |
Page | 303-316 |
Year/Month | 1983/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御研究会 |
Abstract | 生体の血管系内に気体が侵入し, これが気泡を形成して血管内に係留し, 血管内腔が閉塞された状態をガス塞栓と総称する. 多くの場合, 気体が空気であるために, 一般的には空気塞栓air embolismと呼ばれることが多い. 空気塞栓が示す症状あるいは経過は, 血管内に侵入した空気の量およびそれが係留した血管の部位などによって多彩に修飾され, まったく無症状のままに終始する場合から症状の出現が急速で瞬間死に近い重篤な経過をたどる場合まで, はなはだ多岐にわたっている. 本稿では, 僅かではあるが自験例を中心として, 空気塞栓の概略を要約したい. 「1. 空気塞栓の原因・契機」空気塞栓は, 血管系の破損部から血管内に空気が流入した場合, あるいは開放された循環系の閉鎖時に誤って気泡を遺残した場合, または外力によって血管内に空気を送入した場合などに発生する. 具体的にいえば, たとえば胸部外傷とくに肺静脈の損傷あるいは分娩などに伴って発生し, あるいは開心術時の合併症として, または血管造影その他さまざまの医療行為に際しての偶発合併症としても発生する. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |