Abstract | 「はじめに」1981年4月から1年間余りアイオワ大学病院麻酔科に勤務する機会を得た. この大学病院の外科ICUは麻酔科によって管理, 運営されていることもあり, その内容について知ることができた. わが国におけるICUとは異なる点も多いが, 参考になる面もあると考え紹介する. 「1. 外科ICUの組織および運営」アイオワ大学病院は米国中西部に位置する医療センターであり, 教育病院としても米国内63の大学病院中最大の規模を誇っている. 1,051ベッド数を有する大学病院は年間360,000人の患者に医療サービスを行っている. 年間の入院患者数は約40,000である. 医師(歯科医を含め)937人, 看護婦1,079人, ほかに3,700人以上の職員が日夜にわたり活躍している. ICUベッド172床(内科ICU, 外科ICU, CCU, 小児ICU, 新生児ICU, 術後回復室, 熱傷ユニット)のうち外科ICUは25床を有している. この外科ICUはアイオワ出身の実業家Roy J. Carver氏の莫大な寄付により建設されたCarver Pavilionの5階に位置し, 1981年6月に新たに開設された. |