Japanese
Title血圧測定と私
Subtitle巻頭言
Authors沖野遙*
Authors(kana)
Organization*東海大学医学部生理学教室
Journal循環制御
Volume4
Number3
Page373-374
Year/Month1983/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract血行動態分析の基本因子は血圧, 血流量と末梢抵抗の3者で, 前2者を実測して抵抗を知る. 歴史的にみても血圧が最も古くから測られ, 綱引きの原理の教える通り, 未知の力に既知の力を拮抗させて, 何らかの手段で両者が釣り合ったことを判定して未知量を知る. そこで既知外力で血管を圧迫しても脈動血圧は測れるわけだが, 粘弾特性が複雑な血管壁や皮膚が介在すると測定の精度と再現性に欠ける. そして1905年にロシア帝国軍医学会でコロトコフが発表した血管音による内外圧間の釣り合い判定法以上に好妙な手段は見当たらないし, この音の判定の自動化への試みの中に生き残れたロジックも装置もないようである. 一方U字管接続に始まった観血的血圧測定法には, 第1に導管内から受圧膜までの液体柱がある限り程度の差はあれ脈動圧の共振と伝播に伴った振幅と位相遅れの誤差は必発する, 第2に導管尖端で血液と液柱が拡散などによって血液の流入, 凝固, 導管の狭窄や閉鎖を生ずるという難点がある.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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