Japanese
Title5. 腎虚血と生化学的モニタリング(阻血腎のviabilityと阻血腎の保護手段)
Subtitle誌上シンポジウム 循環障害の生化学的モニタリング
Authors山田一夫*
Authors(kana)
Organization*広島大学医学部生化学第1教室
Journal循環制御
Volume5
Number1
Page27-32
Year/Month1984/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract「1. はじめに」腎血管系は, 栄養血管としてよりも機能的血管としての役割が大きい. 腎循環は, 全身循環の調節, 尿生成, 体液調節に働く腎機能に密接に関係している. この腎の多様な機能発現のためには腎構築細胞の構造と機能を正常に維持する必要があり, したがって栄養血管の障害は全身に重大な障害を及ぼす. 腎循環障害としては, 内科的には心拍出量の低下(心不全, 心包炎など), 細動脈収縮(動脈硬化, 血漿argiotensin IIの2次的上昇など), 循環血漿量の減少(ショック, 出血, 肝硬変の腹水など)などの虚血性疾患がある. 一方, 外科的には腎移植手術, 腎結石に対する腎切開術, 腎血管性疾患に対する血行再建術, 腎腫瘍の腎部分切除などの時に, 腎は血行遮断を余儀なくされ, 腎虚血に陥る. 循環障害が起これば, 当然細胞は機能的. 構造的細胞障害を受ける. また血行が再開された後にもさらに細胞は障害を受けることが知られている1, 2). 虚血時あるいは血流再開後の細胞障害機構については, フリーラジカル説をはじめ多くの説がある2)が, その詳細については不明な点が多い.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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