Japanese
Title左心に及ぼす右心負荷の機械的影響について
Subtitle巻頭言
Authors古田昭一*
Authors(kana)
Organization*三井記念病院循環器センター外科
Journal循環制御
Volume5
Number3
Page283-284
Year/Month1984/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract心臓外科領域では, 循環管理の関心の大部分は, 術中, 術直後の極く短い時間帯に集約されている. 何故ならば, 術中の体外循環の経過中, およびその終了直後の3〜4時間の血行動態上の粗大な現象が, 許容される範囲にとどまり得るかどうかによって, 手術の成功, 不成功が左右されるからである. 体外循環離脱直後の時期では, 一過性で, 可逆的な循環虚脱に陥ることが多い. またその状態が長く続くと, LOSと呼ばれ, カテコールアミンの投与, 補助循環などにより, 心臓のポンプ作用を強力に補助することも, 稀ならず経験することである. このような術直後にみられる急性心不全の原因, 病態は多彩であり, 不明であることが多い. 時には術前の心不全が, 外科治療を行ったにも拘わらず, そのまま持ち越されて, 術後重篤化する場合もある, また新たに, 術中心筋梗塞や, 心筋の収縮の不全を併発する場合もあり, その対応は複雑である. これらのポンプ失調の状態は, 重いものでは, 右心の著しい拡張と, 肺動脈圧の上昇とともに, 左心の収縮不全となり, 強力な薬剤治療, 機械的補助循環を要する.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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