Japanese
Title2. 脳循環と代謝の相関
Subtitle特別講演 第5回循環制御研究会記録
Authors小暮久也*
Authors(kana)
Organization*東北大学(医)神経内科
Journal循環制御
Volume5
Number3
Page294-299
Year/Month1984/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract「はじめに」脳細胞が脳または脳以外の臓器に対して行う仕事は, 情報の伝導と伝達にあり, それを支えている生化学的反応は, 細胞膜その他の膜を隔てての電解質やアミノ酸等の能動輸送と, 各種生体物質の生合成, 酵素反応への熱の供給, そして各種物質の貯臓である. この仕事を遂行するためのエネルギーは, 主としてATPをADPと無機リン酸とに加水分解する時に放出される大量の自由エネルギーから得ている. 脳細胞の仕事量は刻々と変化しているので, 細胞には仕事量の変化に合わせて過不足なくATPを産生し, 供給する仕組みがなければならない. そのことを, 代謝と仕事との関係という観点から眺めて見ると, まずmitochondriaにおけるATP産生速度は, mitochondriaに対するADPの供給量によって左右されていることが知られている. ADPの供給量は通常仕事量と正の相関を持っているから, 結局, 仕事量が増えればATP産生量(供給量)も増加するということになる. その一方, mitochondriaのATP産生能力は, 解糖と呼吸とによって基質から外され, 電子伝達系を流れ下って来る電子の量に規制されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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