Japanese | |
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Title | 肥大心における冠状循環の異常について |
Subtitle | 総説 |
Authors | 小柳左門* |
Authors(kana) | |
Organization | *九州大学医学部循環器内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 5 |
Number | 4 |
Page | 443-447 |
Year/Month | 1984/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御研究会 |
Abstract | 肥大心では冠循環に異常のあることが臨床的所見から示唆されている. 進行した大動脈弁疾患では, 冠動脈に有意の狭窄病変がないのにしばしば狭心症状が出現し, 組織学的には心内膜下層のfibrosisが認められる. 肥大心におけるEKG上のST-T変化は, 何らかの冠循環の異常を示唆する. 肥大心の死後冠動脈造影では, 正常心に比べて副血行路がより発達していることが報告されているが, これも心筋のHypoxiaに対する冠循環の適応現象と考えられる1). 高血圧性心肥大のある症例では心筋梗塞に罹患した際の予後が著しく悪い2). 肥大心に伴うこのような冠循環の適応異常は基礎的あるいは臨床的研究によって, 近年次第に明らかにされつつあるので, その主な知見についてここに述べる. 「1. 冠毛細血管の異常」心筋に肥大がおきると, 冠毛細血管間の距離は増大し, 毛細血管の密度は減少する. 実験的高血圧や大動脈狭窄に伴う肥大心では, 正常心に比べ毛細血管密度は約10〜30%低下している3-6). |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |