Japanese | |
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Title | 無麻酔動物の循環動態 |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 入内島十郎* |
Authors(kana) | |
Organization | *広島大生理 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 6 |
Number | 1 |
Page | 1-2 |
Year/Month | 1985/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御研究会 |
Abstract | 本誌の読者には麻酔を専門とする方々が多いと思われる. 循環系の生理学はこれまで主に麻酔下に行なわれて来て, 比較的最近になって無麻酔の状態でも実験が行なわれるようになった. 麻酔下の結果と対比した無麻酔動物の循環動態は麻酔科の方々にも御参考になるのではないかと思うので, 以下最近私が経験したことを中心にのべてみたい. ラットの上行大動脈に電磁流量計プローブを埋め込み, ラットが手術から回復した後に無麻酔の状態で心拍出量を測定すると, 測定中に心拍出量が次第に減少して行くのが見られた. 最初はこの現象の原因が分からず, 大分首をひねったのであるが, やがてこれは測定のときに用いる箱の影響であることが分った. ラットを普段飼っている箱の中で測定すると心拍出量は安定して居り, 新しい箱に移すと心拍出量は約20%増え, その後その箱にラットが馴れるに従って徐々に元のレベルに戻るのであった. この, 新しい箱に移されたことを刺激として生ずるラットの循環系の反応をTransposition Response(TR)と呼ぶことにした. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |