Japanese
Title長期連用薬剤の循環器に及ぼす影響 心大血管手術患者における長期連用薬剤と術中, 術後急性期の問題点
Subtitle特集/誌上シンポジウム 長期連用薬剤の循環器に及ぼす影響
Authors今井康晴*, 高田勝美**, 白井希明**
Authors(kana)
Organization*東京女子医科大学循環器小児外科, **東京女子医科大学麻酔科
Journal循環制御
Volume6
Number1
Page5-9
Year/Month1985/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract心大血管手術術前に種々の薬剤を長期連用している場合がある. 心大血管手術の術中, 術後の管理には, 血行動態および心疾患に関する深い知識を必要とするのみでなく, 長期連用している薬剤の心大血管に対する作用, 副作用も熟知する必要がある. また術中麻酔管理にも, 各種の心疾患の特有な血行動態をよく考慮して最も安全な薬剤を使用することが必要である. ここでは心大血管疾患患者で普通に長期連用している薬剤を中心として術中, 術後の急性期管理の注意点を略述する, 「1. digitalis製剤」digitalis製剤は心不全治療の目的で最も多く術前に使用されている薬剤である. 本剤では不全心で心筋の収縮力をたかめ, 心拍出量を増加させる. エネルギー産出の指標として酸素消費量をみると, digitalisは心筋の酸素消費量を増加を来すことはないが, 細胞内の遊離カルシウムイオン濃度を高めることで心筋の収縮力を増加させると考えられる. したがって, その主な作用はカテコールアミンの作用とは独立して, 心筋を直接刺激し心筋収縮力を増加し, 心拡大の減少, 心拍出量の増加をきたす.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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