Japanese
Title脊麻下帝切後に発症をみた肺水腫の1例
Subtitle症例
Authors小石恵子*, 福田倫子*, 木下勉*, 高橋健二*, 稲見浩三*, 田村京子*, 劒物修*, 黒須吉夫*
Authors(kana)
Organization*東邦大学医学部麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume6
Number1
Page75-79
Year/Month1985/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract「要旨」軽度の低蛋白血症と貧血以外何の合併症もない29歳女性に脊椎麻酔下で帝王切開術を行い, 術後1時間30分に突然肺水腫症状をみた症例を経験した. 心疾患の既往はなく誤引, アレルギー, 羊水塞栓なども否定され, 術中の頻脈の持続などにより心機能が低下していたところへやや輸液量が多く, しかも脊麻による交感神経遮断効果も消失した時点での循環血液のCentralizationが本症例における肺水腫の主因と考えられた. また妊娠に伴う低蛋白血症, 貧血, 子宮収縮薬の使用なども肺水腫に対して促進的に作用したと思われる. 帝王切開術中の血圧維持の重要性といえば, とかく児に及ぼす影響に関心が払われがちではあるが, われわれは本症例の経験からその母体に及ぼす影響も決して度外視してはならないことを痛感した. 「はじめに」帝王切開術に伴う肺水腫の原因としては羊水塞栓やMendelson症候群がよく知られるところであるが, 今回われわれは脊麻下帝王切開術後に循環血液の再分布が原因と思われる肺水腫を経験したので報告する.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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