Japanese | |
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Title | 「問」麻酔覚醒時にみられる血圧上昇に対する処置について御教示下さい. (岐阜県W氏) |
Subtitle | 質疑応答 |
Authors | 稲見浩三, 劔物修 |
Authors(kana) | |
Organization | 東邦大学医学部麻酔科学教室 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 6 |
Number | 1 |
Page | 95-97 |
Year/Month | 1985/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御研究会 |
Abstract | 「答」日常, 臨床の場において, 術中はもとより術後に循環系の異常に遭遇する機会は稀ではない. 特に異常な血圧上昇は, そのまま放置しておくと, 心筋酸素消費量が増加して心臓に負荷がかかり, 心筋梗塞, 心不全を生じやすい. さらに脳血管障害の危険性や術後出血の可能性なども増加してくるので, 直ちに適切な対策を構じる必要がある. ここでは, 麻酔覚醒時(術後)に異常な血圧上昇を来たす原因およびその対策について述べたい. 「1. 原因」術後に血圧上昇を来たす頻度は約4%といわれており1), その原因は種々考えられるが, 要約すると表-1の如くなる. 覚醒に伴う疼痛の出現, 気管内チューブ存置などに伴う興奮による血圧上昇がまず考えられるが, 高炭酸ガス血症, 低酸素血症などの存在による場合もあり, 注意すべきと考える. 頭蓋内圧上昇, 低体温などのほか, 過剰な輸液, 輸血や昇圧薬の過量投与などについてのチェックも必要であるが, 膀胱充満による血圧上昇も術直後では考慮すべきであろう. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |