Abstract | 「1. はじめに」心疾患の心機能, 血行動態の評価, 診断法は, 近年, 著しい進歩がみられ, 従来, 一般的に用いられてきた心カテーテルによる観血的な方法から, 心エコー図, RIアンヂオ, CTスキャンなどの非観血的な方法が開発使用されている. しかし, 急性期虚血性心疾患の治療の場であるCCUにおいては, ベットサイドで容易に行えるSwan-Ganzカテーテルによる観血的な方法による心機能, 血行動態の評価が主として用いられているのが現状である1). 非観血的画像診断法としては心エコー図が, 主として虚血性心疾患に伴う壁運動2)3, 左室機能評価に利用されているものの4), 他の心疾患に使用されている程には至っていないが, 心エコー図もMモード法, 断層法, ドップラー法と新しい方法の導入により, 近い将来, 観血法に代り, CCU内における非観血的心機能評価法の主流となるものと考えられる. 一方, ラジオアイソトープを用いた核医学も心疾患診断に大きく関与しているが, わが国においては法律上の規制により, CCU内における利用には, ポータブルシンチカメラの開発にもかかわらず, それ程利用されていない5). |