Japanese | |
---|---|
Title | 水素クリアランス法 |
Subtitle | 講座 |
Authors | 飯島一彦 |
Authors(kana) | |
Organization | 千葉大学医学部麻酔科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 7 |
Number | 1 |
Page | 643-651 |
Year/Month | 1986/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御研究会 |
Abstract | はじめに 水素クリアランス法は1964年Auklandら1)が血流測定法として発表して以来, 本邦でも近年本法を利用した多くの研究が報告されている. しかし, その原理, 測定法, 本法の問題点などについての解説は少なく, それらについて検討し, 解説してみたい. I 水素クリアランス法の歩み 不活性ガスを用いて, その血液中の希釈率または消退率より血流を算出する試みは, Ketty&Schmidt(1945)2)の笑気法が最初であるが, Kettyは1951年に血流測定用のtracerとして水素を挙げている3). 水素ガスは生化学的には不活性であり, 生体内に生理的には存在せず, 脂溶性が高く, 組織中で容易に拡散し, 水/水素ガスの分配係数は37℃で0.016と低く4), 肺循環において容易に呼気中に除去することができる. 1956年Misrahy&Clark5)は白金黒の電極を用いて, 水素吸入により生じた水素電極電位が, バルビタール投与により低下することから血流の低下を報告した. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |