Japanese | |
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Title | 病理学から見た肺循環医療 |
Subtitle | 総説 |
Authors | 永原貞郎 |
Authors(kana) | |
Organization | 杏林大学医学部病理学第一講座 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 7 |
Number | 2 |
Page | 673-682 |
Year/Month | 1986/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | はじめに Ashbaughら1)によって提唱された成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)は, 肺に基礎疾患がなくて, 出血, 外傷, 大量輸血, 急性膵炎などに続き, 数時間〜数日以内に発生する. その際, 肺血管透過性亢進, 肺間質の浮腫および重篤な低酸素血症が認められる. Lindquistら2)は外傷後の肺機能不全で死亡した剖検例の肺を検索し, 肺血管内にフィブリン血栓と脂肪塞栓を, また血管周囲結合織に浮腫を認め, これを「微小塞栓肺」と表現した. また骨折後1週間以内に死亡した患者の肺に, 脂肪塞栓と間質性浮腫をみとめたJonesら3)は, 脂肪酸による肺傷害をARDSとみなしている. しかし一方この肺微小塞栓症を, 保存血の輸血の際血小板や好中球の微小凝集塊によって起こる病変とする意見4)もある. そこで本論文において, 肺微小循環障害を来たす疾患の一つ肺微小塞栓症の概要を解説する. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |