Japanese | |
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Title | 肝臓の循環 |
Subtitle | 総説 |
Authors | 戸島恭一郎, 山崎一信, 植松幹雄, 広浜恵生, 今井深, 亀田治男 |
Authors(kana) | |
Organization | 東京慈恵会医科大学第1内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 8 |
Number | 2 |
Page | 163-171 |
Year/Month | 1987/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | はじめに 肝臓の血液供給は, 栄養血管である肝動脈と, 機能血管である門脈よりなされ, 類洞で混合し, しかるのち肝静脈より全身循環に移行する. したがって, 肝の循環動態を明らかにすることは, 機能および作用を知るうえで重要なことである. ことに肝疾患時には, この複雑な血行動態は容易に異常をきたしやすく, その際, いかなる変化が発生しているかの究明は, 疾患の程度の把握および治療のめやすからも必要かつ重要なことである. 本文では肝循環動態の解剖, 生理, およびその病態をまとめるとともに, 最近の肝循環測定法について記す. また, 慢性肝疾患時に生じる門脈圧亢進状態の特徴とその治療対策として, 最近広く行われている食道静脈瘤硬化療法や, 手術療法を中心に記載する. I 肝循環の解剖 肝臓は非常に血流に富んだ臓器であり, また門脈系という特殊な循環系を有している. 健康成人の総肝血流量は, 毎分1000〜1500mlと心拍出量の5分の1程度を占めている. さらに特徴的なことは, 肝動脈, 門脈という2系統の流入血管を有している点である. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords | 肝血流量, 門脈圧亢進症 |