Japanese
TitleEDRFについて
Subtitle誌上シンポジウム―血管拡張― 特集
Authors今井昭一
Authors(kana)
Organization新潟大学医学部薬理学教室
Journal循環制御
Volume8
Number4
Page459-466
Year/Month1987/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstractはじめに 1980年Furchgott and Zawadzkiはウサギの大動脈標本を用いてアセチルコリン(ACh)の血管拡張作用に検討を加え, 拡張作用の発現には内皮の存在が必須である事を示した. 大動脈では平滑筋は輪状に配列しているので, 縦切り標本では張力の発生が殆んどない事を利用し, 彼らは内皮なしの輪状標本に内皮つきの縦切り標本を内膜面が相対する形でサンドウィッチ様に組合せて実験し, AChにより内皮から血管拡張性物質が遊離する事を証明した. 図1にサンドウィッチ標本で得られた彼らの実験成績を示す. 内皮細胞がプロスタグランジン(PG)を遊離することは既に知られていたがウサギの大動脈はPGで弛緩しないしAChによる内皮依存性の弛緩はインドメサシンやアスピリンのようなcyclooxygenaseの抑制薬では抑制されないので, 内皮由来の弛緩因子がPGでない事は明らかであると考えFurchgottら(Cherry et al. 1982)はこの物質にendothelium−derived relaxing factor(EDRF)という名前をつけたのである.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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