Japanese | |
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Title | 血管拡張薬療法 |
Subtitle | 誌上シンポジウム―血管拡張― 特集 |
Authors | 渡辺務, 水谷登 |
Authors(kana) | |
Organization | 愛知医科大学第三内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 8 |
Number | 4 |
Page | 471-477 |
Year/Month | 1987/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | はじめに 従来, うっ血性心不全の治療には, ジギタリスが唯一の効果的な治療薬として主役を演じてきたが, 近年, ジギタリス療法の限界を越えた重症の心不全に対して, 血管拡張薬とカテコラミンの併用療法がことのほか優れた治療効果を示すことが知られるに及んで, 血管拡張薬療法の臨床研究が急速に進み, 現在では血管拡張薬療法は重症な急性心不全のみならず, 慢性心不全に対するジギタリス, 利尿剤の補助療法として日常臨床に定着したものになっている. この血管拡張薬療法の臨床への導入の端緒は, 1969年にGouldら1)が心不全患者に対するphentolamine点滴静注の有効性を報告したことに始まるが, 1971年にMajidら2)がこの成績を追認し“血管拡張薬療法”と名付けてから, 本療法が注目され普及されるに至ったものである. 本療法の発展には, 1960年代当初より展開され以後著しい進歩を遂げた心力学や血行動態の研究や, 心不全の病態生理の研究が大きく貢献しており, 血管拡張薬療法はこれらの基礎研究の主な臨床応用の一つということができる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |