Japanese | |
---|---|
Title | 冠スパスムの血管拡張療法 |
Subtitle | 誌上シンポジウム―血管拡張― 特集 |
Authors | 相澤忠範 |
Authors(kana) | |
Organization | 心臓血管研究所内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 8 |
Number | 4 |
Page | 479-486 |
Year/Month | 1987/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | はじめに 異型狭心症の発作が冠スパスムによることが知られたのにつづき, その他の型の狭心症発作さらには急性心筋梗塞の発生, 進展にもその一部の症例では冠スパスムが関与することが示唆されている. なおその発生機転は不明の域を出ず, また異型狭心症の場合を除いてその役割は検討中の段階であるが, 本稿ではかかる冠スパスムの関与する狭心症に対する血管拡張療法について最近の考え方を述べることとする. 1. 狭心症の病態生理 狭心症という用語は, 臨床概念としては非常に広い使われ方をしており, 一つの独立した疾患単位として使われることもあり, また臨床症候群として扱われる場合もある. 一般には, 心疾患を基礎として一過性に起こった心筋虚血による胸痛を意味する. 冠動脈疾患によるものが最も多く, かつ臨床的にも重要であり, 他の原因によるものは本稿では省く. 冠動脈疾患における一過性心筋虚血の発生機序は, おおよそ次の二つに大別される. 1)心筋酸素需要の増加に酸素供給が伴わないことによる心筋虚血 心表面を走行する太い冠動脈は, 正常心では心筋血流量の調節にあまり関与していない. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |