Japanese | |
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Title | 舞台の場面を展開させる役者たち―エンドトキシン・ショックの場合― |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 鹿取信 |
Authors(kana) | |
Organization | 北里大学医学部薬理 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 10 |
Number | 1 |
Page | 1-2 |
Year/Month | 1989/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | オペラやドラマでは舞台の上で場面が次第に移り, 役者が次々と登場して物語が進行していく. 炎症もそうであるが, 敗血症からエンドトキシンによる循環ショックにおちいる過程でも同じ様に考えることが出来る. 今までは一般にこの場面の進行を必ずしも念頭におくことなく, 一括して「複雑」な過程として捉えることが多かった. 血管拡張物質の関与にしてもブラジキニン(BK), プロスタグランジン(PG), PAF(血小板活性化因子)など多くの物質があげられているが, これがどの様な時間経過で遊離し, どの時点の全身血圧下降に関与するか不明なまま全体として考えられる傾向があった. しかしよくみると実はコンピューターのプログラムの様にそれは詳細にまた緻密に組立てられ, 連鎖のある場合もあれば, 増悪因子として因果関係をなし, 死に致らしめる場合もある. 次にラットの例をあげ考えてみよう. E. Coliのエンドトキシンをラットの静脈内に注射しておこる全身血圧の下降は, 直後に一過性の下降がおこり回復後30分頃から再び二次の下降がおこる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |