Japanese
Title産科的DICと治療
Subtitle誌上シンポジウム:DICの病態生理からみた治療 特集
Authors真木正博
Authors(kana)
Organization秋田大学産科婦人科
Journal循環制御
Volume10
Number1
Page31-37
Year/Month1989/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstractまず, 既発表の症例ではあるが1), 羊水塞栓症の症例について, そこにいかなる病態生理が関与していたかを考える. 次に, その病態生理からみて, 産科DICの治療はいかにあるべきかについて述べる. 1. 羊水塞栓症の症例 患者:27歳, 初産婦, 妊娠39週 妊娠経過:妊娠末期に軽度浮腫を認めたのみで, 特別な異常を認めなかった. 現病歴:10月29日, 8時に分娩のため入院したが, 当日は腹部緊張程度で, 本格的な陣痛には至らなかった. 10月30日には, PGE2 6錠を内服させたが, やはり効果的な陣痛は発来しなかった. 10月31日午前は子宮口4cmに開大したが, 微弱陣痛の状態であった. 12時30分よりオキシトシン点滴を開始した. 分娩経過は順調で21時15分に子宮口は全開大し, 21時48分に, 2,900gの男児を自然分娩した. 分娩時の出血量は200mlで, その後約1時間は認むべき異常はなかった. 23時になって, 波状的出血があり, 総出血量は400ml程度であったが, ショック域まで血圧は低下し, 患者は息苦しさを訴えた. 23時20分には血圧測定不能となり, 種々救急処置を施したが, 23時30分には呼吸および心停止の状態となった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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