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Title | DICの病態生理からみた治療―まとめ =特殊な疾患とDIC= |
Subtitle | |
Authors | 松田保1), 宇野雅史2), 池田康夫3), 松尾武文4), 村田誠5), 前川信博6) |
Authors(kana) | |
Organization | 1)金沢大学第三内科, 2)京都府立医科大学第二内科兼輸血部, 3)慶応義塾大学医学部輸血センター, 4)兵庫県立淡路病院, 5)厚生連湖東病院産婦人科, 6)神戸大学医学部麻酔科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 10 |
Number | 1 |
Page | 68-70 |
Year/Month | 1989/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | エンドトキシンショック 松田保 グラム陰性菌敗血症に際して, 血中にエンドトキシンが増加し, それとともにショックを生ずることがある. このようなエンドトキシン・ショックに際しては, DICが高頻度に発現することが以前より知られている. ショックによる循環障害がDICの原因であるのか, またDICによる血栓多発にもとずく循環不全によってショックを生ずるのについては以前より議論がある. エンドトキシンが直接第XII因子を活性化することにより, DICを生ずる可能性についても指摘されているが, このような血管内凝固を生ずるにはエンドトキシン血症に際してのエンドトキシンの血中レベルが低すぎるとも思われる. この他, エンドトキシンが流血中の単球や好中球を刺激して組織因子(組織トロンボプラスチン)を形成させることがDICの原因となる可能性もある. 急性白血病の治療時, 血中の白血球の激減に伴う重症感染症に際して, DICをほとんど生じないのはこのためかも知れない. この他, エンドトキシンによる血管内皮障害, エンドトキシン血症に際しての血中plasminogen activator inhibitor(PAI)の著明な増加もDICの発現と関連するかも知れない. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords | |