Japanese
TitleSVT
Subtitle特集
Authors相原直彦*, 大江透*
Authors(kana)
Organization*国立循環器病センター心臓内科部門
Journal循環制御
Volume10
Number2
Page175-180
Year/Month1989/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract臨床電気生理学的検査法の進歩により, 不整脈診療は格段の進歩を遂げており, 上室性頻拍(SVT)においても同様である. 具体的には, 上室性不整脈の診断法及び概念の進歩として, entrainment, Excitable Gap等のリエントリー性不整脈に関する知見, Long RP' Tachycardiaの概念, 治療法としては, 経食道心房ペーシング法, 植え込み型抗頻拍用ペースメーカー, 頻拍性の心房粗細動におけるヒス束カテーテル焼灼法等が挙げられる. 以下, それぞれについて述べて行く. 「Entrainment及びexcitable Gap」最近の臨床電気生理学的検査法による不整脈学の進歩は, おもにリエントリー性頻拍の機序解明によるところが大きい. 中でも, Entrainment現象を証明すれば, その頻拍がリエントリー性であるとが示唆されるため, その意義は大きい(図1). Entrainment現象とは, 頻拍中に頻拍rateより速いrateにて頻回刺激を行うと, 頻拍rateはペーシングrateに追従して行くが, ペーシングを止めたと同時に頻拍が回復してくる現象である. さらにペーシング中の体表面ないし心腔内心電図が, 頻拍時単独の波形と洞調律時に行ったペーシング波形との融合した波形であること(constant fusion)や, ペーシングrateを速くして行くと融合の程度が変化して行くこと(progressive fusion)が証明された場合には, リエントリー性頻拍としての可能性がさらに高くなるとされている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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