Japanese
Title開心術をうけた患者の一般外科手術に対する術前評価 -内科医の立場から- -心不全・急性心筋梗塞・不整脈-
Subtitle特集
Authors山口徹, 板岡慶憲, 下山嘉章, 川人宏次
Authors(kana)
Organization三井記念病院循環器センター内科
Journal循環制御
Volume10
Number4
Page551-551
Year/Month1989/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract開心術のリスク, 長期予後の改善に伴い, 開心術をうけた患者が外科手術をうける機会も増え, 循環器内科医も術前評価を依頼されることが多くなった. ここでは内科医が遭遇することの多い弁膜症と虚血性心疾患をとりあげた. 弁膜症症例では術後の心不全と不整脈・塞栓症が問題となり, 従って心機能・心不全の評価が基本となる. 置換弁が正常に作動し, 他に弁の機能不全がなければ症状, 心エコー図検査により評価は容易である. OMC後の再狭窄, あるいは他の弁機能不全の評価もドプラ断層心エコー図法の出現により非観血的に充分可能である. 連続波ドプラ法では肺動脈圧を推定でき, Swan-Ganzカテーテルによる血行動態モニタリングの要否が決定できる塞栓症のリスクの評価には左房内血栓の検索が必要である. しかし著者らの経験では, 術前心不全のない例では術後心不全, 塞栓症の発生をみない. 虚血性心疾患では急性心筋梗塞の発生, 心不全, 不整脈が問題となる. 弁膜症に対する弁置換術と異なり, CABGあるいはPTCAによる血行再建をうけた症例でも, 外科手術の時点で充分な冠血行が保たれている保証はない. 従って症状, 運動負荷試験(心電図, タリウム心筋シンチグラフィー)の結果をみて積極的に冠動脈造影を施行すべきである.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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