Japanese | |
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Title | 心筋収縮力の指標 -歴史的変遷- |
Subtitle | 講座 |
Authors | 神山有史* |
Authors(kana) | |
Organization | *徳島大学医学部麻酔学教室 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 10 |
Number | 4 |
Page | 671-676 |
Year/Month | 1989/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 心筋の収縮機能は前負荷, 後負荷, 収縮性及び心拍数により複雑に影響される. 前負荷は心筋繊維を伸ばそうとする力であり拡張期の左心室内容量の変化である. 左室拡張終期圧, 平均左心房内圧, 肺動脈楔入圧等で示され, この上昇は心筋収縮力を増加させる. 後負荷は心筋繊維の収縮に抵抗する力であり, 動脈圧, 動脈拡張期血圧, 末梢血管抵抗などの変化である. この上昇は心筋収縮力を増加させる. 収縮性は心筋繊維の長さを変化させる力, すなわち左心室内容量や血管抵抗の変化には無関係に収縮のための心筋細胞内の化学的反応-細胞内カルシュウムイオンの量-の変化により心筋収縮力を増強又は抑制する心筋固有の性質である. カルシュウムやカテコールアミンの投与は収縮性を増強し, 低酸素血症や冠血流量の減少はこれを抑制する. 動脈圧あるいは心拍出量が同じであっても心筋収縮力が正常か, 低下しているが負荷によって代償された状態かは判断できない. そこで, この様な負荷の影響を受けない心筋収縮力の指標が求められてきた. 今回, その指標をグループに分け歴史的変遷を考える. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |