Japanese
Titleドプラエコーの心臓血管外科へのインパクト:ドプラエコーで外科のストラテジィがどう変ったか -外科領域-
Subtitle特集
Authors尾本良三*
Authors(kana)
Organization*埼玉医科大学第1外科
Journal循環制御
Volume11
Number1
Page19-24
Year/Month1990/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「1. 経食道心エコー図法の進歩」心エコー図法は本来が無侵襲的な方法であったが, この方法の拡大として, ちょうど内視鏡のように, その先端に超音波トランスジューサを装着して, 経食道的に心機能を検査するやや侵襲的なアプローチが以前より試みられてきた1〜5). この方法が経食道心エコー図法(transesophageal echocardiography, TEE)と言われるものである. はじめは"Mモード"のみであったが, その後は"断層"も可能になった. 無侵襲的な心エコー図法をわざわざ半侵襲的な経食道的手法へ拡大させた理由にはいろいろある. その目的なるものは, (1)心機能のモニタ(左室壁運動の分析), (2)大動脈瘤-特に解離性大動脈瘤-の診断と術中評価, (3)弁形成術の術中評価, (4)冠動脈の映像化, (5)各種の心臓大血管手術の術中評価, (6)巨大左房の検索, (7)左房血栓の検出, (8)僧帽弁位人工弁患者の左房検索(人工弁機能不全の検査)などあった. 確かに, TEEにはいろいろのメリットがあるが, 特に"左房と食道とが接している"ことのメリットは, 上記の(3), (6), (7), (8)で認められている. また一方, "下行大動脈と食道とが接している"ことのメリットは, 上記の(2), (5)で認められている. また, 手術野に対して感染の危険なしに連続的にモニタ出来ることから, (1), (5)の応用が重要である.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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