Japanese
Title細菌性ショックの発生機序
Subtitle特集
Authors石山賢*
Authors(kana)
Organization*自衛隊中央病院外科
Journal循環制御
Volume11
Number2
Page173-176
Year/Month1990/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「1. 細菌性ショックの臨床的多様性」細菌感染症がショックの原因として認識されたのは文献上19世紀初めである. Laennecの"A shock like state in association with infection"といった記述がある. またその後細菌に限らずウィルス・リケッチア・真菌など細菌以外の病原微生物による病変にみられるショックの記載もある. さらに19世紀末にはBoise, Rombergらが出血性ショックと細菌性ショックの比較を行っている1). このように古い歴史があるが, この当時は如何なる病態をさして細菌性ショックと称したのであろうか. 当時は恐らくclinical entityとしてのショックそのものが未だ定義もその病態生理学的論理も確立していなかったのであり, まして細菌性ショックの概念がはっきりしていたとは考えられない. 医学文献上ショックという語は1743年H.F.Le Dranが砲弾外傷を受けた瀕死の兵士の状態の表現に使ったのが最初と言われているが, 今日我々が知っている循環生理学上のショック理論はまだここに含まれてはいない. 1895年, ショックの特異な臨床症状をWarrenが記述(クリストファー外科学参照)しているが, 外傷による多発骨折の瀕死の患者が示すもので, この中には今日ショックのFive Psといわれる症状がすべて含まれている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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