Japanese
Title敗血症性多臓器不全(septic MOF)
Subtitle特集
Authors平澤博之*, 菅井桂雄*, 大竹喜雄*, 織田成人*
Authors(kana)
Organization*千葉大学医学部救急部・集中治療部
Journal循環制御
Volume11
Number2
Page197-202
Year/Month1990/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「I 緒言」抗生剤が進歩した現在においても重症感染症は依然として救急・集中治療領域では減少せず, 重要な問題である. さらに最近では, MRSA感染症など新しいタイプの感染症が増加する傾向にある. これら重症感染症はしばしば敗血症, 敗血症性ショックを引き起こし, さらには敗血症性多臓器不全(septic MOF)へと進展してしまう, 我々の施設において, 過去5年間に発生したMOF患者のうち, その発症原因が比較的はっきりと特定出来る患者70名につき, 臓器不全の発症に関与した因子を検討したところ, 表1に示すごとく, 実に75%は重症感染症がその発症原因であった. したがって敗血症及び敗血症性ショック患者の治療において, septic MOFに対する予防ないし治療は, これらの患者の救命を左右するカギであると位置付けることができよう. 「II Septic MOFの発症機序」我々はseptic MOFをはじめとするMOF患者の治療を重ねるにつれ, 図1の概念図に示すごとくMOFとは結局は各不全臓器を形成している細胞の機能不全の総和であるとの考えをもつにいたった1)-3). そして, 敗血症をはじめとする各種侵襲により, 各重要臓器内の細胞が機能不全におちいる機序は, 終局的には, tissue hypoxiaと, 各種のhumoral mediatorの二因子に整理出来よう4),5).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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