Abstract | International Anesthesia Research Societyの第65回総会は1991年3月8日〜12日にTexas, SanAntonioにおいて開催された. University of Texas Medical Branch(Galvestone)のLawson教授がプログラム委員長を務めた. 会長のMarriott RivercenterはSan Antonioの中心に位置しており, 周辺にはアラモの砦跡の記念館, タワー・オブ・アメリカ, テキサス文化センター, リバーウォークなどがあり, 観光客で賑うところである. 学会では27テーマのreview course lectureと口演とポスターを含めて358題の一般演題が発表された. Review lectureの8題が循環に関するものであった. 輸血の時期と内容(Ellison), 心疾患患者の術前評価(Barash), 麻酔における経説道心エコー図の役割(Abel), 敗血症性ショック(Pearl), 麻酔と人工心肺(Reves)などが主なテーマであった. Review lectureの名のとおり, 特別に新しい内容のものではなかった. 一般演題のうち循環に関するものは98題で, 全体の29.3%であり, 開心術, とくに人工心肺, 循環系モニタリング, 薬物の心・循環系への影響に関するものが主であった. 学会発表は30〜100人収容の比較的小さな会議室で行われ, 日本のように大ホールが使用されるのとは対照的であった. 発表もリラックスムードの中でできるし, 質問もマイクなしで, 名前も告げず, 座ったままでのことが多かった. 日本からの発表は, 私共の5題を含めて15題あった. 発表はスライドの助けもあり, それなりに進行するが, 質問となると突然, 別人に変身するというパターンは, 以前より少なくなったと思われた. |