Japanese
Title第6回日本ショック学会
Subtitle関連学会印象記
Authors小川郷*
Authors(kana)
Organization*日本医科大学麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume12
Number2
Page345-346
Year/Month1991/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract第6回日本ショック学会は4月13日, 千葉大学救急部・集中治療部部長の平沢博之先生が会長となり, 幕張メッセの日本コンベンションセンター国際会議場で行われた. 幕張メッセは広々としており, 会議場の設備は申し分ないものであった. 会場は3つに分かれ, 特別講演一題, シンポジウム1題が企画され, 一般演題70題が発表された. 特別講演はスエーデン・ウプサラ大学外科のウルフ・ハグランド教授であり, 敗血症に起因する多臓器複合不全における腸管の役割に焦点を当てた話をされた. ショックに陥り内臓血流が1/2以下となると, 絨毛の上皮が損傷を受け, 透過性が亢進する. さらに粘膜細胞の酸素消費量が増すため, より虚血の影響が出やすい. また虚血のみならず虚血後の再循環も損傷の原因となる. 損傷を受けた腸管はエンドトキシンの体内移行を許し, 免疫担当細胞を傷害する. これより宿主防衛機能が低下し, 細菌に対する抵抗力が減退する. また虚血腸管は心血管抑制性ポリペプチドを産生し, 循環動態の後輩をも導く. このような講演内容はショックにおける腸管系の役割を明快に解析したものであり, 我々の知識の整理を助けるものであった. シンポジウムは敗血症による多臓器複合不全の病態と治療を他方面から検討したもので, この面で活躍されている若手研究者が選ばれた.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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