Japanese
Title循環の神経性調節と麻酔
Subtitle特集 ポジウムのまとめ
Authors奥村福一郎*
Authors(kana)
Organization*横浜市立大学医学部麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume12
Number3
Page419-420
Year/Month1991/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract人や動物の循環系は, 自己制御(autoregulation), 体液性, および神経性の三つの調節機構によりコントロールされている. 神経性調節系はbaroreceptorやchemoreceptorに代表される受容器と求心神経系, 循環中枢と遠心神経系, これらを統合する高位循環中枢, および自律神経系の四つの系から成り, 循環調節を行っている. これらの系は全身麻酔薬はもとより脊髄麻酔や硬膜外麻酔の如き神経ブロックによっても, その部位により大きな影響を受ける. 神経系調節は, 麻酔以外でも, 年令, 全身性疾患(糖尿病, 高血圧, 心不全など), 神経系疾患(脊髄損傷など), 或る種の外科的手術(endocaroticotomy), 薬剤(自律神経遮断薬, βブロッカーなど)などにより影響を受ける. 最近では, 移植された心臓をもつ人がどのような循環調節機構をもち, また再形成されてゆくのか等の興味ある研究対象も現れてきた. これら神経性循環系調節機構の研究方法についても, 動物や人での刺激に対する循環系反応や自律神経系の電気生理学的反応を調べる以外に, baroreceptorやchemoreceptorの解剖学的, 組織化学的, 分子生理学的解明も進み, variationに富んできた. 「循環系の神経性調節」に関しては, 1985年の本会において, 二宮石雄先生による特別講演「麻酔及び無麻酔動物における神経性循環調節について」で取り上げられた.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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