Japanese
Title無症候性心筋虚血の病態生理と治療
Subtitle特集 シンポジウム =無症候性心筋虚血の治療をめぐって=
Authors栗田明*, 高瀬凡平*, 上畑昭美*, 西岡利彦*, 永吉広和*, 疋田浩之*, 三谷秀樹*, 里村公生*, 丸山寿晴*, 水野杏一**
Authors(kana)
Organization*防衛医科大学校第1内科, **防衛医科大学校救急部
Journal循環制御
Volume14
Number1
Page11-16
Year/Month1993/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「要旨」無症候性心筋虚血(SMI)の病態生理にβエンドルフィン(END), ブラジキニン(BK)がどのように関与しているかを調べるため, 安定労作性狭心症の症例を対象にPTCA施行時と運動負荷時に調べ, diltiazem(90mg 3×)と bepridil(150mg 2×)のSMIについての影響につき検討した. その結果PTCA施行例(n=10)は全例胸痛が発生し, ENDとBKはともに上昇した. 運動負荷時の検査で胸痛群と非胸痛群に分けると, 非胸痛群(n=19)のENDは運動により胸痛群(n=16), 正常対照群(n=12)と比べて有意に上昇した. BKの値は, 胸痛群が他の2群と比べて有意に高値であった. diltiazem(n=15)では心拍数の増加する群のSMIは有意に減少したが, 心拍数の上昇を伴わない群のSMIは有意の減少は得られなかった. なおbepridil(n=10)は心拍数に関係なくSMIが減少した. 以上よりENDとBKはSMIの発症と関係があると言える. またSMIを治療する際は, 心拍数を上昇させない抗狭心症薬が有効であることが示唆された.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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