Japanese | |
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Title | Ca拮抗薬の赤血球膜に対する作用 |
Subtitle | 特集 誌上シンポジウム =今, カルシウム拮抗薬は?= |
Authors | 阿部博子 |
Authors(kana) | |
Organization | 近畿大学東洋医学研究所 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 14 |
Number | 2 |
Page | 121-125 |
Year/Month | 1993/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」近年, Ca拮抗薬が心臓血管系のみならず, 他の臓器に対しても作用を示し, しかもその作用は細胞内へのCa流入抑制というCa拮抗薬本来の作用とは異なる可能性が推測されている. 1981年にPeckら1)はCa拮抗薬, nifedipineが実験的虚血性肝障害の抑制作用を示すことを見出し, 更にその後四塩化炭素などによる肝障害も抑制されることが報告2)されている. また飯田ら3)はdihydropyridine系Ca拮抗薬による肝細胞障害の抑制作用はCa2が細胞内に流入した後でも認められることを報告している. 従って, これらの薬物にはCa拮抗薬としての作用以外に膜保護あるいは膜安定化作用など膜に対する直接的な作用のある可能性が推測されるが, その詳細については殆ど検討されていない. 私共はこれまでに各種薬物の生体膜に対する作用を赤血球を用いて様々な角度から検討してきているが4,5,6), 今回dihydropyridine系Ca拮抗薬の赤血球溶血現象や変形能などに対する作用を検討し, 興味ある結果7)を得たので紹介したい. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |