Japanese
Titleカルシウム拮抗薬と精神疾患
Subtitle特集 誌上シンポジウム =今, カルシウム拮抗薬は?=
Authors山脇成人, 山路隆之, 岡本泰昌
Authors(kana)
Organization広島大学医学部神経精神医学教室
Journal循環制御
Volume14
Number2
Page139-145
Year/Month1993/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract精神疾患の代表としては精神分裂病や感情障害(躁うつ病)などが挙げられるが, これらの病因としては, 中枢神経系において情報伝達を担う神経伝達物質の異常が指摘され, 精神分裂病ではドーパミン(DA)の過剰が, また感情障害ではノルアドレナリンやセロトニン(5-HT)の異常が発症要因として重要であることが報告されてきた. ところが, これらモノアミン受容体の情報伝達機構が明らかになるにつれて, セカンドメッセンジャーとしての細胞内カルシウムの役割が注目され, 精神疾患の病因との関連も示唆されるようになった. 一方, 細胞内カルシウム動態に影響を及ぼすカルシウム拮抗薬がさまざまな精神疾患に試みられ, その治療効果が検討されている. 本稿では, 感情障害を中心として各種精神疾患におけるカルシウム拮抗薬の有効性についてこれまでの報告をまとめるとともに, カルシウム拮抗薬の中枢薬理作用に関する最近の研究について紹介する.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】