Japanese
Title心筋培養法の発展, 現状, 未来
Subtitle総説
Authors五島喜與太
Authors(kana)
Organization神戸学院大学人文学部生物学研究室
Journal循環制御
Volume14
Number4
Page495-500
Year/Month1993/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」生体内心臓の示すさまざまな生理機能や障害を, 培養系あるいは単離細胞系というたいへん単純化したモデル系を用いて解明しようという試みが, 1960年頃からはじめられ, 近年盛んになってきた. 生体内心臓では, 心筋細胞は神経, 結合組織, 血管, 血球などとの複雑な組織構築のなかで, 細胞間ならびに組織間相互作用のもとに機能しているのに対し, 培養系, 単離細胞系では, 心筋細胞はそれらの他の組織から解剖学的にも, 機能的にも完全に分離されている. それゆえ, 培養系は, イオンや薬物の心筋細胞への作用をより直接的に解析できるという利点を有している. 心筋組織では, 心筋細胞間接合部に, 巨視的には介在板, 微細形態学的にはデスモソーム, 接着野(fascia adherens)ならびにギャップ結合の構造が観察されている. ギャップ結合部の電気抵抗が, 他の細胞膜部分に比べて著しく低く, それゆえ, 1つの心筋細胞に生じた興奮に伴う局所電流がギャップ結合微細孔を横切って隣の心筋細胞に伝達される方法で興奮伝達がなされ, 同期したリズムの心筋拍動が生じる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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