Japanese | |
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Title | カルベジロール |
Subtitle | 薬剤紹介 |
Authors | 千葉薫 |
Authors(kana) | |
Organization | 旭川医科大学医学部附属病院薬剤部 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 15 |
Number | 2 |
Page | 316-322 |
Year/Month | 1994/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」β遮断薬は降圧利尿薬, Ca拮抗薬, ACE阻害薬とともに高血圧治療における第1選択薬の1つとして広く用いられている. しかし, β遮断作用による心拍出量の低下に伴う代償性の末梢血管抵抗の増大, 気管支平滑筋の収縮, 脂質・糖質代謝への影響などの問題点があり, これらを改善するためにβ1選択性や内因性交感神経刺激作用(ISA)を有するα遮断薬が用いられてきた. また最近では, α遮断作用, Ca拮抗作用, K+チャネル開口作用および直接的作用などによる血管拡張作用を併せ持つβ遮断薬が開発されてきた. カルベジロールはドイツのベーリンガー・マンハイム社で開発された血管拡張作用を併せ持つ非選択性のβ遮断薬であり1)2), ISAはないが膜安定化作用を有する. したがってカルベジロールはβ遮断作用による末梢血管抵抗の増大と血管拡張作用による心拍出量の増大や頻脈を相殺し好ましい降圧効果や, 血管拡張作用による後負荷あるいは前負荷軽減効果などにより虚血心筋保護効果が期待される. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |