Japanese | |
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Title | 心筋イオン・チャネル研究の進歩 |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 平岡昌和 |
Authors(kana) | |
Organization | 東京医科歯科大学難治疾患研究所成人疾患研究部門・循環器病 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 15 |
Number | 3 |
Page | 339-340 |
Year/Month | 1994/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 心臓は, 規則正しい調律を形成し, 収縮により血液を拍出する二つの重要な仕事を担っている. この二つの仕事とも心筋細胞膜での電気活動(興奮)が引き金となって引き起こされるものである. イオン・チャネルは膜にある小さな孔であり, ここをイオンが通過することにより電流が運ばれ, 興奮が発生する. 発生した興奮は隣接する細胞間を伝わって心臓内に広く, かつ素早く興奮の伝播をもたらして, 有効で有機的な心臓全体の拍動を生じるように作用する. 同時に, 膜の興奮は, 細胞内へのCa2+の流入をもたらし, 収縮の開始をもたらす. このような興奮の発生のみならず, その伝播や興奮一収縮の連関にもイオン・チャネルは重要な役割をはたしている. かつて心臓の電気活動の研究は, ガラス微小電極により細胞内電位を記録することから活動電位の変化を観察し, イオン電流の成因を類推した. この場合には常にヤリイカの神経での考えが基盤となっていた. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |