Japanese
Title司会のことば 虚血性心疾患における時間治療学の重要性
Subtitle特集 第4回循環器セラピューティック・フォーラム
Authors岸田浩
Authors(kana)
Organization日本医科大学第1内科
Journal循環制御
Volume16
Number2
Page141-142
Year/Month1995/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract循環器疾患には, 様々な発作があるが, そのような発作の発症時間のピークは午前中に多いことは, すでに周知の事実となりつつある1). したがって, 虚血性心疾患の危険因子が高脂血症, 高血圧症, 喫煙, 糖尿病などと同じように午前中という時間的な因子も危険因子の一つとみなされる. このような発作がなぜ午前中に集中するのか, その原因や病態を明らかにすることは治療や患者の管理・指導の面でも重要である. とくに, 各種心疾患の発症時刻や病態には日内リズムの存在することが明らかになり, これらの発作は, 明暗, 起床, 睡眠などの環境や生活の周期的変動に起因する外的因子と環境や生活の条件を一定にしても周期的変動を認める内因性変動によって生じる. しかし, ヒトにみられる内因性リズムと環境からの入力によって形成される外因性リズムは, フリーランの実験をしない限り区別することができないので, 広義には外因性リズムも, 生体リズムとして取り扱われており, このシンポジウムで用いられる日内リズムもこの定義に基づいて使用することとする. 発作のみならず生理学的機能, たとえば心拍数, 血圧, 体温や血中ホルモン値なども, 日内変動を示すことが知られている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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