Authors | 斉藤勉, 岸田浩, 多田祐美子, 哲翁弥生, 佐野純子, 福間長知, 草野芳樹, 宗像一雄, 早川弘一 |
Abstract | 「はじめに」従来より, 心臓性突然死, 急性心筋梗塞などの虚血性心疾患には日内変動が見られ, 午前中にピークを形成することが報告されている1〜3). その成因として, 起床, 睡眠, 明暗などの外的要因と, 血圧, 心拍数, 自律神経系, あるいは体液性因子などの内的要因の関与が示唆されている. 本研究においては, 狭心症における一過性虚血発作出現の周期性に対する内的要因の関与と, および内的要因としての自律神経系, 体液性因子であるカテコラミンと血管内皮細胞由来収縮因子である血漿エンドセリン-1(ET-1)と虚血発作出現の日内変動との関連性について検討した. 「対象と方法」虚血発作の日内変動の解析においては労作狭心症連続93例(男70, 女23, 平均年齢59±9才)と異型狭心症連続83例(男70, 女13, 平均年齢54±9才)を対象とした. プロトコールは抗狭心症薬服用の有無にかかわらず24時間ホルター心電図を記録し, 1時間毎の一過性虚血発作出現の日内変動を測定した. |