Japanese
Title急性心筋梗塞の発症までの経過と予後との関係
Subtitle特集 第4回循環器セラピューティック・フォーラム
Authors吉本信雄, 西山寿子
Authors(kana)
Organization埼玉医科大学総合医療センター第3内科
Journal循環制御
Volume16
Number2
Page158-161
Year/Month1995/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」急性心筋梗塞の発症機序としては, 冠動脈内のplaque ruptureに続く血小板凝集, 冠攣縮などによる血栓形成が考えられる. しかし同じ冠閉塞でも全てが梗塞になるわけではなく, その進展の速度や持続時間, 側副路の発達の有無などにより, 梗塞発生の有無, その程度などが決まる. 臨床的には, 梗塞発生前に何ら狭心症の症状を呈さない例も多い. これらのことから梗塞前の狭心症の有無が心筋梗塞の病態や予後にどの様に関係するかを検討した. 更に心筋梗塞の発生は午前中の時間帯が多いと言われ, 交感神経系の活動, 血小板凝集能の亢進, 線溶能の低下等との関連が検討されているが, 今回我々は発生時間と発生様式の関係についても検討を加えた. 「対象と方法」対象は昭和60年6月1日より平成5年12月31日までに当科に入院した332例の急性心筋梗塞患者で, 平均年齢62才, 男女比247:82である. これらの症例を, 梗塞発生前24時間以前に何ら症状を呈したことのないもの(I群), 狭心症症状発現より1か月以内に発症したもの(II群), 狭心症症状発現より1か月以上たって発症したもの(III群)の3群に分けた場合と, 発症時間(0〜6時, 6〜12時, 12〜18時, 18〜24時)で4群に分けた場合の2通りで, 年齢, 性別, 発症時身体活動の状態, 梗塞部位, 危険因子, CPK最大値, CAG所見, 運動負荷心電図, Holter心電図, 梗塞後狭心症の有無, 再梗塞の有無, 予後(平成6年7月1日まで, 最長9年, 平均4.5年)について検討した. 統計処理は, X2, 及びt検定を用い, P<0.05を有意とした.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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