Japanese
Title急性心筋梗塞における発症時間と治療
Subtitle特集 第4回循環器セラピューティック・フォーラム
Authors藤田正俊
Authors(kana)
Organization京都大学医療技術短期大学部
Journal循環制御
Volume16
Number2
Page162-163
Year/Month1995/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」急性心筋梗塞, 突然死, 脳梗塞, 心筋虚血の発症時刻に午前中にピークを有する日内変動が存在することが注目されてきた1). 本稿では, 血管トーヌスの日内変動, 急性心筋梗塞の発症時刻の日内変動, 急性心筋梗塞に対する冠動脈内血栓溶解療法成功率の日内変動に関して自験例を中心に概説する. 「血管トーヌスの日内変動」心筋虚血が午前中に生じ易いとの報告2)から, 我々は午前中の冠血管トーヌスは午後と比較して亢進しているとの仮説をたてた. 血管トーヌス, すなわち冠血管抵抗が上昇していれば, 同じ冠灌流圧下では冠血流量が低下する. 心筋酸素消費量が同じであれば, この冠血流量の低下は冠動静脈間酸素含量較差を大きくすることにより代償されうる. このような仮説のもとに, 左回旋枝起始部にカフ型のDoppler血流速計を装着した意識のあるイヌを用いて, 安静時の冠血流量を午前8〜9時と午後4〜5時に測定した3). 図1に示したように, 心筋酸素消費量の各指標すなわち心拍数, 左室収縮および拡張期末圧, 左室最大(+)dp/dt, 超音波ディメンジョンゲージによる局所収縮率, 局所一回仕事量がすべて同じ条件下で午後の冠血流量は午前の冠血流量より平均12.8%だけ大きかった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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