Japanese
Title心移植と接着分子
Subtitle講座
Authors磯部光章
Authors(kana)
Organization信州大学医学部第1内科
Journal循環制御
Volume16
Number2
Page229-233
Year/Month1995/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「接着分子」細胞間接着分子の機能の解明の進歩により, これらの分子が生命の維持に重要な役割を果たしていることが示されてきた1). 接着分子の一義的な機能は, 細胞同士の接着にあることは言うまでもない. 接着を通じて, 多細胞体の発生・分化, 組織の支持・構築, 細胞の移動, 細胞活性化など, 生体内での基本的な機能を担い, また免疫, 炎症, 造血など生体制御においても中心的な役割を果たしている(図1). 例えば, 炎症の局所にはまず白血球の浸潤が見られる. その際に, 白血球はまず内皮細胞上を転がるようになり(rolling), さらに強固に結合し(sticking), その後内皮細胞の間隙を通って組織内に浸潤する(migration). この際, rollingには内皮細胞上に急速に発現するセレクチン分子が関与しており, sticking, migrationにはインテグリンを介した接着が必須である2)(図2). 実際に接着を調節することにより, 白血球の遊走を阻止し, 炎症の抑制が可能であることが報告されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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